映像、恋心、そのすべてが美しい映画「そのときは彼によろしく」




作品紹介


僕の映画好きになった原点ともいえる作品「そのときは彼によろしく」がちょうどWOWOWで放送していたので観た。

「そのときは彼によろしく」は、僕が映画を好きになるきっかけとも言える作品である「ただ、君を愛してる」の原作者である市川拓司の小説を映像化したものである。

市川拓司原作の映像化作品は他にも「いま、会いにゆきます」などがある。

市川拓司の作品は「恋愛」を中心にした物語が多く、また現実の中にファンタジー要素を織り交ぜた設定がある。
僕はそういった市川拓司の世界観が好きである。

監督は平川雄一朗。
彼はテレビ番組の制作プロダクションである「オフィスクレッシェンド」に所属しているディレクターであり、主にTBSのテレビドラマを手掛けている。
なので、本作も音楽の導入の仕方やカメラワークなど、ドラマ作品を想起させるような演出が散りばめられている。

平川雄一朗は、有名なヒット作を手掛けてきており、「世界の中心で、愛をさけぶ」「白夜行」「ROOKIES」「JIN-仁-」など誰もが一度は観たことあるような作品ばかりである。
最近では「義母と娘のブルース」も演出を担当している。
映画作品では「陰日向に咲く」「ツナグ」「僕だけがいない街」を過去に監督しており、2020年公開予定の「約束のネバーランド」の監督もしている。

また、本作は出演陣がかなり豪華である。
主演の長澤まさみ、山田孝之に加え、塚本高史、国仲涼子、北川景子などが脇を固め、和久井映見、小日向文世という実力派俳優が両親役として出演している。
特に注目してほしいのは、十代のころの長澤まさみと20代前半時の山田孝之である。
公開から13年(2020年時)経った今では、当時の2人を観れるだけでも価値のある作品と言える。

あらすじ

小学生の頃に幼なじみと誓い合った夢であるアクアプランツ(水草)ショップをなんとか経営している遠山智史(山田孝之)。
そこに森川鈴音(長澤まさみ)と名乗る女性が突然現れる。
彼女は誰もが知るトップモデルであったが、水草にしか興味ない智史は鈴音の存在は知らなかった。
帰るところがないという鈴音に、戸惑いながらも店に住んでもらうことにする。
徐々に鈴音と打ち解ける智史だが、鈴音との生活の中でどこか懐かしさを感じる。
それもそのはず。実は鈴音は、かつての幼なじみである滝川花梨であったのだ。

なぜ、花梨は突然智史の前に現れたのか。
少しずつ解き明かされてく花梨の秘密に智史は…。

みどころ

本作の見どころは、ロケーション美である。
映画においてロケーションというものは、より物語に没頭させるものであって重要な要素であると思う。

山田孝之演じる智史が経営しているアクアプランツショップを中心に物語が展開されているが、その智史の店が横須賀にあり、横須賀の洋風な街並みが映画映えしている。

特に、買い物帰りの何気ない日常のシーンで訪れた高台では、高台から見える夕日がとても印象的で美しい。
この撮影は、横須賀中央公園でされたものである。
他にも、長澤まさみ演じる花梨が入院している協会のような建物がある公園も、横須賀にある「長井海の手公園ソレイユの丘」で撮影されている。

また、もう一つのメインのロケ地となっている「伊豆ノ宮溜池」も景観美が素敵である。
回想シーンでは主に、水辺にある廃バスを中心に物語が繰り広げられる。
廃バスの周りを草木が覆い、中央には湖がある。
秘密基地のようなロケーションは、映画ならではであり、一気に物語に吸い込まれる。

重要なシーンで使用されている「鹿島鉄道玉造町駅」もロケーション効果を高めている。
別れのシーンとして使用されていた玉造町駅だが、周りには目立つ建物もなく、一両のみ車両がどこか寂しさを演出している。

本作は、映画におけるロケーションの重要性がより際立ってみれるもの面白い点である。

まとめ

テレビ関係の仕事をしている友人に聞くと、もう山田孝之はこういった純粋な役を演じることはないそうだ。
本作では、山田孝之の貴重な役どころと、十代の長澤まさみの美しさと可愛さを兼ね備えた姿を観ることができる。

「いま、会いにゆきます」「世界の中心で、愛をさけぶ」「ただ、君を愛してる」が好きだったら、きっと好きになる作品だと思う。

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その時は彼によろしく

作品・ポスター画像:(C)2007「そのときは彼によろしく」製作委員会

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