ワイヤレスの利便性、ゲームにも通用する低遅延、所有欲を満たすミニマルなレトロデザイン。
これら全てを一台で実現する「全部入り」のキーボードを探しているなら、Keychron Q1 Maxは間違いなくおすすめです。
しかし、キーボードの中でもかなりの高価な部類に入る価格だからこそ「本当に自分に合うのか」「買って後悔しないか」と、購入には慎重になる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、そんなあなたの疑問や不安を解消するため、Keychron Q1 Maxのレビューをお届けします。
結論:こんな人にKeychron Q1 Maxは最適

Keychron Q1 Maxは公式価格で4万円を超える、決して気軽に購入できるキーボードではありません。
一方で、特定のニーズを持つユーザーにとっては、まさに「理想の一台」となり得るキーボードです。
もし以下の項目に一つでも当てはまるのであるなら、このキーボードは後悔のない投資となるはずです。
- 仕事と趣味(ゲーム)で妥協なく最高のパフォーマンスを求める人
- デスクの主役になる、所有欲を満たすデザインと質感を重視する人
- カスタムキーボードの世界に興味があるが、手軽に始めたい初心者
- 長時間タイピングしても疲れにくい、静かで心地よい打鍵感を追求する人
- PC、タブレット、スマホなど複数のデバイスを1台でスマートに操作したい人
Keychron Q1 Maxは、これらすべての要求を満たすために設計されています。
所有欲を満たすデザインと究極の打鍵体験、有線と遜色ない2.4GHzワイヤレス接続の利便性、そして初心者でも直感的に扱えるカスタマイズ性。
これらが完璧なバランスで融合し、デスクワークとプライベートの時間を高めてくれます。
Keychron Q1 Maxの特徴

Keychron Q1 Maxは主に以下の特徴があります。
- 所有欲を満たすCNCアルミボディの質感
- 雲の上を歩くようなダブルガスケットの打鍵感
- 静かで心地よい打鍵音
- ゲームでも使用使用できるほどの2.4GHz接続の低遅延
- ホットスワップで打鍵感を自由に変更可能
それぞれの特徴について詳しく紹介していきます。
所有欲を満たすCNCアルミボディの質感

Keychron Q1 Maxを箱から取り出して最初に感じるのは、その圧倒的な存在感と重量感です。
約2kgにもなるフルメタルボディは、CNC(コンピューター数値制御)加工によって削り出されたアルミニウムで構成されています。
この重量は高級感を演出するための物だけでなく、タイピング中にキーボードが微動だにしないという安定感をもたらしてくれます。
また、丸みを帯びたキーキャップとレトロ調のデザインがデスクを彩り、デスクに置くだけでデスク空間全体の質が一段階上がるような、まさに「所有する喜び」を感じさせてくれるビルドクオリティです。

毎日触れるアイテムだからこそ、この妥協のない作り込みが価格の所以でもあります。
雲の上を歩くようなダブルガスケットの打鍵感

Keychron Q1 Maxの最大の特徴は、心地よい打鍵感にあります。
「ダブルガスケットマウント」と呼ばれる内部構造を採用しており、プレートとケースの間に何層ものシリコンなどの柔らかい緩衝材(ガスケット)を挟み込みんでいるため、タイピング時の衝撃を極限まで吸収してくれます。
さらにQ1 Maxでは、このガスケットを上下のケース両方に配置する「ダブル」構造を採用することで、その効果をさらに向上させています。
これにより底打ち感が全くなく、指先に伝わる衝撃を最小限に抑えてくれるので、長時間のタイピングでも疲れることがなくなります。
静かで心地よい打鍵音

前述した「ダブルガスケットマウント」構造により、Keychron Q1 Maxは最高の打鍵感を実現しています。
キーボードの打鍵音はキーの底に衝撃が伝わる音や、金属と金属がぶつかる音など不快に思う音も含まれます。
一方でKeychron Q1 Maxは、前述したダブルガスケットに加えてケースの底には厚手の吸音フォームが敷かれ、キースイッチが取り付けられるプレートと基板(PCB)の間にはIXPEシートが、基板の下にはPETフィルムが配置されています。
これらの吸音材が連携し、キースイッチから発生する高音域の耳障りなノイズや雑味を効果的に吸収してくれます。
結果として、非常に上品で落ち着いた「コトコト」という打鍵音だけが耳に届きます。
この静音性により、オフィスや図書館、家族が寝静まった深夜など、周囲に配慮が必要な環境でも気兼ねなくタイピングに集中できます。
タイピングそのものがBGMのように感じられる、この上質な打鍵音は、作業効率と満足度を確実に高めてくれるはずです。
ゲームでも使用できるほどの低遅延

ワイヤレスキーボードをゲームで使うことに抵抗がある方も多いのではないでしょうか。
しかし、Keychron Q1 Maxに搭載された2.4GHzワイヤレス接続は、1000Hzのポーリングレートを実現しています。
これは1秒間に1000回キーボードからの信号をPCに送信することを意味し、応答速度はわずか1msです。
このスペックは、競技シーンでも標準的に使われる高性能な有線ゲーミングキーボードと全く遜色ありません。
実際に無線接続でFPSゲームをプレイしてみましたが、キャラクターの移動やスキルの発動において遅延は一切感じられませんでした。
デスク周りをすっきりとさせたい方は、常にケーブルがあることが邪魔に感じるかもしれませんが、Keychron Q1 Maxならワイヤレスで快適なゲーム環境を実現できます。
ホットスワップで打鍵感を自由に変更可能

Keychron Q1 Maxの魅力の一つに、はんだ付け不要でキースイッチを交換できる「ホットスワップ」機能を搭載している点が挙げられます。
「ホットスワップ」に対応していることで、キーボードの打鍵感をまるで服を着替えるように、気分や用途に合わせて自由に変更できます。
例えば、仕事中は静かなオフィスでも気兼ねなく使える静音リニア軸、ゲームに集中したい時は反応の速いスピードシルバー軸、文章作成を楽しむなら心地よいクリック感のあるクリッキー軸といった具合に、自分だけの理想の打鍵感を追求できます。
交換作業は非常に簡単で、付属の工具(キースイッチプーラー)を使えば、誰でも数分でスイッチの抜き差しが可能です。
PCB(基盤)は市場に流通するほとんどの3ピンおよび5ピンMX互換スイッチに対応しているため、選択肢は無限大。
高価なキーボードを何台も買い揃える必要はなく、スイッチを数種類用意するだけで、全く異なるタイピング体験を手に入れられます。
高価な買い物だからこそ、キースイッチを交換しながら長年使用することができるもの、大きなポイントです。
実際にKeychron Q1 Maxを使用してみて

ここまで、Keychron Q1 Maxの特徴を紹介してきましたが、このキーボードは特徴だけでは語り尽くせません。
ここでは、実際に数ヶ月使用したからこそわかるメリットやデメリットを紹介していきます。
2.4GHz接続に加えBluetooth接続も可能

現代のワークスタイルでは、メインのデスクトップPC、会社のノートPC、そしてタブレットなど、複数のデバイスを使い分けるのが当たり前になっています。
Keychron Q1 Maxは、2.4GHz接続に加え最大3台までBluetooth接続も可能にしているので、合計で5台のデバイスと接続することができます。
僕は仕事用のPCとプライベート用のPCがあるのですが、上部のスイッチで簡単に切り替えることができるので、瞬時に仕事からプライベートのPCに接続を切り替えることができています。
本来ならMac用とWindows用といったように2台のキーボードが必要になりますが、ゲームでも使用することができるのでKeychron Q1 Maxなら1台に集約し、デスク上もすっきりとさせることができます。
4,000mAhの大容量バッテリー

Keychron Q1 Maxは4000mAhという大容量バッテリーを搭載しており、長時間のワイヤレス使用をサポートします。
ただし、実際のバッテリー持続時間はRGBバックライトの使用状況によって大きく変動するため、自分の使い方を想定しておくことが重要です。
公式スペックでは、バックライトをオフにした状態で最大300時間、RGBバックライトを最低輝度で点灯させた場合は最大100時間の使用が可能とされています。
僕はRGBライトを点灯させていないのですが、1日10時間近く使用しても2週間程度はバッテリーが切れるということはありませんでした。
また、バッテリー残量が15%を下回ると、充電インジケーターが赤く点滅して知らせてくれるため、突然使えなくなるという事態も避けられる仕様になっているのも便利なところです。
QMK/VIA、専用ランチャーでキーマップを最適化

「このキー、普段使わないから別の機能に割り当てたいな」と思った場合でも、Keychron Q1 Maxは、オープンソースのファームウェア「QMK」と、それを直感的に設定できるソフトウェア「VIA」に対応しており、プログラミングの知識が一切なくてもキーマップを自由にカスタマイズできます。
VIAはWebブラウザ上または専用アプリでし、キーボードのレイアウトがグラフィカルに表示され、変更したいキーをクリックし、割り当てたい機能を選ぶだけで変更可能です。

また、VIAなどのソフトウェアを使ったことがない方には、Keychronの専用のソフトウェアがおすすめです。
きちんと日本語にも対応しており、直感的に操作することができます。
変更した設定はキーボード内部のメモリに保存されるので、他の機器に接続した際も引き継ぐことが可能です。
例えば、使用頻度の低い「caps lock」キーをスクリーンショット機能に割り当てたり、右下のFnキーをコピー&ペーストのショートカットにしたりと、自分の作業スタイルに合わせて最適化できます。
さらに、ノブの機能も変更可能になっています。
デフォルトの音量調整だけでなく、ブラウザのタブ移動や動画編集ソフトのタイムライン操作など、クリエイティブな作業の効率を向上させることも可能です。
ラピッドトリガーには非対応

2.4GHzの低遅延接続に対応しておりゲームにも使用できるほどのスペックではありますが、近年FPSゲームなどに必須の機能ともいわれるラピッドトリガーには非対応です。
一方で、Keychron Q1 HEやKeychron K2 HEは磁気スイッチを採用しているので、アクチュエーションポイントの変更ができラピッドトリガーに対応しています。
打鍵感で選ぶならKeychron Q1 Max、ゲーム性能で選ぶならKeychron Q1 HEやKeychron K2 HEがおすすめです。
キーボードの高さが出てしまうのでリストレストは必須

Keychron Q1 Maxは机から約2.3㎝ほど高さがあるので、リストレストがないと手首を痛めてしまうほどです。
そのため僕自身はFILCO MajestouchのSサイズ(17mm)を使用しています。
高さもさることながら横幅もぴったしサイズになっているので、おすすめです。
Keychron Q1 Maxがあなたのデスク環境を変える

質感、打鍵感、ワイヤレス性能、そしてホットスワップによるカスタマイズ性。
キーボード沼の終わりを迎えさせてくれるようなポテンシャルが、Keychron Q1 Maxにはあります。
生産性の向上と日々の満足感を考えれば、価格以上の価値があることは間違いありません。
あなたのデスク環境を革新する、最高のタイピング体験を手に入れてください。
デスクツアー記事を参考にデスク周りを快適にしよう!

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