昨今、IoT機器の増加に伴い、これまでネットワークを必要としていなかった機器へのネット接続をする機会も増えてきている。
僕の家にも、スマートフォンやパソコンの他に、スマート電球やスマートスピーカー、また赤外線リモコンの代わりになるSwitchbot、さらにはテレビやFire Stick TVといった機器など様々な製品がネットワークに接続されている。
また、テレワーク時におけるビデオ会議時に、家族が同時期にテレビ会議が行なったり、動画視聴したりなどのシチェーションも考えられる。
そういった複数の機器を同時期に接続する場面では、Wi-Fiルーターの処理能力が問われる。
今回紹介する TP-Linkの「Archer AX20」は、Wi-Fiの最新規格でもあるWi-Fi6に対応しているだけでなく、1.5 GHzのクアッドコアCPUを搭載しており処理性能も申し分なく、値段はなんと1万円を切っている。
5GHzは1201Mbps、2.4GHzは574 Mbpsに対応しており、ダウンロード速度も高速である。
そんなコスパ最強の「Archer AX20」を詳しくレビューしていく。
- Wi-Fi6に対応
- 1.8 Gbpsの高速WiFi
- 1.5 GHzのクアッドコアCPU搭載で複数台の処理も楽々
- 4つのアンテナ×ビームフォーミングで遠くの機器まで接続可能
- USBポートが搭載しているの簡易NASと使用可能
- アプリで設定も簡単
- コスパ最強
- 近未来感あふれるデザインが居住空間に馴染みにくい
外観やボディ
Archer AX20は、4本のアンテナが特徴的である。
このアンテナは前後左右に動かすことが可能なので、別の部屋などにある端末に向けてアンテナを向けておくことで、より遠くまで電波を飛ばすことが可能になる。
本体はかなり薄型になっているので、テレビ裏などの省スペースな場所にでも設置可能である。
また、デザインも近未来感を感じるようなデザインで、スタイリッシュで格好いい。
これは好みが分かれると思うが、居住空間に馴染むデザインではないかもしれない。
背面には、有線接続用のLANポートが4つと、電源ボタン、あとはUSBポートが一つ備わっている。
USBポートにはUSBメモリやハードディスクなどを接続することができ、簡易的なFTPサーバーやメディアサーバーとして使用することができる。
さらには、Apple Time Machineとしても利用することができるので、Macのデータを簡易的にバックアップしておくことも可能である。
裏面には壁掛け用の穴があり、フックなどで簡単に壁掛けすることも可能である。
同梱物は、本体の他に電源アダプタとLANケーブル、簡単接続ガイド。
説明書などはなく、アプリに沿って接続していく形である。
Archer AX20の特徴
そもそも、Wi-Fiルーターって必要なの?と思う方もいるかもしれない。
最近の賃貸住居には、Wi-Fiが常備されている住居も多く、僕の住んでいる家もWi-Fiが完備されている。
だが、常備されているWi-Fiでは、十分な通信速度が得られることは難しい。
実際に、iPhone12 miniで家のWi-Fiと「Archer AX20」を比べてみたのが下記の図である。
これだけの差が出る。
なぜこれだけの差が出るのか、Archer AX20の特徴を紹介していく。
Wi-Fi6に対応
「Archer AX20」の最大の特徴は、やはりWi-Fi6に対応している点である。
[su_quote cite=”Wi-Fi6(11ax)とは?” url=”https://www.tp-link.com/jp/wifi6/”]Wi-Fi6は新世代のWi-Fiテクノロジーで、AX Wi-Fiや802.11axとも呼ばれています。Wi-Fi6の大きな特徴はより高速になった通信速度とより多くの端末との通信が可能になった点です。VRや4Kの動画など大容量の通信が必要な端末があったり、IoT機器等が大量にWi-Fi接続されている場合はWi-Fi6に対応したルーターは最善の選択肢となり得ます。[/su_quote]
より高速化かつ、より多くの端末との接続が可能になっている。
推奨利用環境は、戸建てでは3階建て、マンションでは4LDK、最大接続台数は36台となっている。
1.5 GHzクアッドコアのCPUを搭載
前述している通り、「Archer AX20」は1.5 GHzクアッドコアのCPUを搭載している。
これまでのWi-Fiは、シングルコアのCPUが主流であったが、Wi-Fiに接続する機器が増えてきている昨今では、シングルコアのCPUでは処理しきれない場面が増えてしまったいた。
また、動画配信サービスやテレワークの普及により、大容量の動画データの処理ということが必要になってきている。
そういった状況では、シングルコアのCPUでは物足りなくなってしまっている。
「Archer AX20」に搭載されているは1.5 GHzクアッドコアのCPUは、4つのCPUコアを搭載している。
これにより、遅延が少なく安定した通信を得ることができる。
また、「Archer AX20」はOFDMAによって、効率的にデータの送付が可能になっている。
Wi-Fiから端末にデータを運ぶ作業をトラックに例えるなら、一度に運べる荷物がOFDMAによって増えたようなイメージである。
通信速度やダウンロード速度
「Archer AX20」は、2.4 GHzと5 GHzともに新規格に対応しているので、映画やドラマを観たり、オンラインゲームや大容量ファイルのダウンロードなどもサクサク処理することができる。
実際に、Netflixでアニメとドラマ1話をダウンロードする様子を、家に常設されているWi-FiとArcher AX20で比べてみた。
・アニメの場合
家のWi-Fiだと1分ほどかかる動画も、20秒程度でダウンロードできた。
・ドラマの場合
家のWi-Fiだと1分30秒ほどかかる動画も、40秒程度でダウンロードできた。
正直、比べてみてこんなに違うのかとかなり驚いた。
接続端末の消費電力を削減
「Archer AX20」には、TWT(Target Wake Time)機能が備わっており、Wi-Fiの接続端末の消費電力を削減することで、スマートフォンなどの端末の電池持ちを長くすることができる。
これまでのスマートフォンなどの端末というのは、スリープ状態の場合であってもWi-Fiに接続されており、常に通信している状態であった。
そのため、バッテリーを常に消費している状態であった。
Wi-Fi6に新たに追加された機能であるTWT(Target Wake Time)により、ネットワークに常時接続する必要性がなくなり、バッテリーの持ちを長くすることが可能になっている。
SSID、パスワードを変更可能
Wi-Fiに接続する際に、SSIDとパスワードを入力する必要があるが、新しい機器を購入した際に、いちいちパスワードを覚えておくの難しいと思う。
「Archer AX20」は、アプリを使用してWi-Fiの設定を行えるのだが、独自のSSIDとパスワードに設定し直すことができる。
やはり、新しい機器を購入することもそれなりにあるし、その度にいちいちパスワードを確認するのは面倒なので意外と便利である。
セットアップはアプリで簡単に設定可能
「Archer AX20」は、TP-Linkのアプリ「Tether」を使用して簡単に設定することができる。
アプリの案内に沿っていけば簡単にセットアップすることができるので、難しいことはなくWi-Fiに接続することができる。
電話線のモデムを使用している場合など、様々なシチュエーションがあると思うが、それぞれに対応した設定方法をイラスト付きで案内してくれるので、慣れていない方であっても問題なく設定することが可能である。
TP-Link OneMeshを使用すればもっと快適なWi-Fiライフを
通常の中継機は、移動先ごとにWi-Fiを切り替えたり、場所によって自身で接続先を選択する必要があった。
TP-LinkのOneMeshルーターと中継機なら、シームレスに最適な接続先に接続してくれるので、通信速度をあまり落とすことなく利用できる。
また、前述した「Tether」で一括管理できるので、それぞれの機器ごとに面倒な設定などは必要ない。
まとめ
動画配信サービス、テレワーク、オンライン授業など、ネットの安定性は現代においてとても重要である。
「Archer AX20」は、最大接続機器数、通信速度、価格、全てにおいて申し分ないアイテムである。
Wi-Fiの切り替えや購入を検討している方は、TP-Linkの「Archer AX20」を検討してみてはいかがだろうか。