「映像」でどうお金にするのか? ~若者は映像ビジネスにどう加担するのか~

仕事の都合で、今後の映像ビジネスに、今の若者がどう関わってくるのか考える機会があった。

普段書いている映画のレビューとは一味違く、コラムのようなものになるが、色々と考察してみたので共有してみようと思う。




若者は大人が思っているよりも忙しい

本業となる学業に加えて、バイト、サークル、友達付き合いと、時間なんていくらでもあると思われている学生も、何かと忙しいというのが学生の本音。

そういった状況では、テレビ番組を視聴するどころか、テレビの前に1時間以上もいること自体難しい。
また、YouTubeなどの台頭で、1時間以内、もはや15分以内で気軽に楽しめるコンテンツが数多に増えてきている。

そういった状況において、YouTubeなどで短時間だけ視聴するという傾向は、
出先から帰ってきて一息つきながら10分だけ視聴。
お風呂につかりながら、10分視聴。
寝る前に、また10分視聴。
というように、忙しい日々に取り入れられやすい。

かつてはテレビを視聴するということが日常であったが、今ではYouTubeを視聴するという日常に変わりつつある。

ファン化

一方で、ただ短いコンテンツが好まれているわけではない。

YouTubeをみるという行動の中には、ただ気軽に面白いコンテンツをみたいという感情だけでなく、芸能人とは違い身近な存在であるYouTuberが少しずつ視聴数を伸ばしていく姿に共感し、応援したいという感情が生まれる。
また、毎日のように動画を投稿するので、誰々の動画を見るということが日常になる。

ドラマや映画は「よし、みるぞ!」と気合を入れてみなければならないが、毎日さくっと見れるコンテンツがあると無意識のうちに習慣化されるのである。

こいった視聴傾向は、普段の隙間時間にTwiterやInstgramの投稿を視聴する感覚に近いともいえる。
これもまた、若者の日常に組み込みやすいものと言える。

リアルとの融合

もう一方のネット型コンテンツと言えば「ABEMA」がある。

ABEMAには「恋リア(恋愛リアリティーショー)」と呼ばれる独自のジャンルが確立されており、10代後半から20代前半の若者に支持されている。

2020年2月に行われたテレ朝主催の「テレビ塾」では、ABEMAの関係者が登壇されており、ABEMAの収益源のほとんどは恋リアから生まれていると話していた。

オンデマンドの加入も伸びているABEMAであるが、恋リアを中心に番組と企業のタイアップや、番組とイベントのタイアップなどと、視聴による広告収入だけでなく、グッズ展開によるマーチャンダイジングを含むリアルでの収益を生み出すことに成功している。

ネットとテレビの融合

ABEMAの視聴ユーザーは18~34歳が57%を占める。
これは、ネットとテレビを上手く融合させることに成功しているからであると考える。

恋リアに出演しているのは、視聴者と同じ世代の10代後半から20代の若者がほとんどである。
また、若者のカリスマ的存在であるアイドルやモデルをうまく起用し、出演者がSNSで情報を発信し拡散されることで多くの若者の関心を得ることができている。

また、「オオカミくんには騙されない」という番組では、一般投票による視聴者参加型の番組になっている。
ネットテレビだからこそ可能なスタイルで、ネットネイティブな若者にターゲットを絞った番組だからこそ浸透していったと考えられる。

そういった視聴スタイルは、共感を生み易く、またSNSで話題になり易い。

まとめ

前述したことを踏まえ、現代の若者にとってのキーワードは「共有・共感」だと考える。
SNSで友人や価値観の近い人と共有する、視聴者参加型の番組で出演者に共感するなど、今の若者の興味や関心はそこにあると考える。

そこで、現代のテレビに置き換えるとどういったことが可能なのか考えると、以下のことと考えられる。

・TVerなどのネットテレビとSNSの連携(他の視聴者のコメントやレビューがみれる)

・出演者によるライブ配信(双方向でのコミュニケーション)

・テレビを再編集し15分程度にまとめる(SNSで拡散)

ただ単純にSNSに投稿するだけでは意味がない。
共感、共有したいという感情を生み出さなければ意味がない。
多くの人に認知され、認知度が上がれば本編の視聴機会も上がると考えられる。
近年のヒット作となったTBSドラマ「恋はつづくよどこまでも」もSNSを中心に話題となり視聴数をあげていった。

そして、認知度が上がることで、リアル(グッズやイベント)でのお金を生み出すことができると考える。

余談ではあるが、個人的には、キー局がサービスとして展開しているParaviやhuluでみられるオリジナルコンテンツは、基本的には無料(ADVOD)化して、本編に繋げる導線にした方が良いと思っている。

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